軽貨物ドライバーの必須アイテム!【黒ナンバー】について

公開日:2025-12-15 NEW
更新日:2025-12-15
近年はネット通販の拡大やフードデリバリーの普及により、軽貨物のドライバーの需要は高まる一方です。
「軽自動車を使って配達の仕事を始めたい」と考える方は多いでしょう。しかし、ここで一つ重要な壁があります。
それは、ナンバープレートの色です。


単に荷物を運ぶだけなら自家用車(白ナンバー)でも可能ですが、お客様から「運賃」や「配送料」を受け取って荷物を運ぶ事業を行う場合は、道路運送法に基づき、必ず「黒ナンバー(営業用ナンバー)」を取得しなければなりません。


この記事では、軽貨物運送事業を合法的に開始する為に不可欠な黒ナンバーについて、その定義から取得方法、事業を続ける上での注意点までを徹底的に解説します。


~黒ナンバーの基礎知識:なぜ「黒」が必要なのか~

黒ナンバーとは、正式には「事業用自動車」であることを示すナンバープレートです。

事業用ナンバーと自家用ナンバーの違いを比較していきましょう。
【自家用】
白ナンバー
文字の色は緑色
個人の移動や、運賃を受け取らない自己の荷物の運搬に使用する

【事業用】
黒ナンバー
文字の色は黄色
運賃を受け取って荷物を運ぶ事業(貨物軽自動車運送事業)に使用する

~法律上の義務:黒ナンバーがないと違法!~
運賃を受け取って軽自動車で荷物を運送する事業は、法律上「貨物軽自動車運送事業」に分類されます。


この事業を営むには、事前に国土交通大臣への届出を行い、事業用の証明として黒ナンバーを取得することが道路運送法で義務づけられています。

・無許可営業の危険性:白ナンバーのまま有償で配送を行った場合、無許可営業を見なされ、法令違反として罰則(懲役または罰金)の対象となる可能性があります。
合法的な稼ぎ続けるために、黒ナンバーは必須アイテムなのです。


~黒ナンバーが必要な主な仕事~
・Amazon Flex、楽天エクスプレスなどのECサイト配送
・大手運送会社の宅配委託、ルート配送、企業専属便
・運賃が発生するスポット便・チャーター便
・特定のフードデリバリーサービス(※サービスにより例外あり)


~黒ナンバーを取得するメリット・デメリット~
黒ナンバーの取得は、事業をプロとして安定させるための第一歩です。

黒ナンバーの主なメリット
法的な安心感:合法的な事業運営ができる為、安心して仕事に集中できます。
信頼性の向上:黒ナンバーは「国に認められた事業車」の証。委託元や荷主からの信用度が高まします。
仕事の獲得:大手の配送プラットフォームや運送会社と契約する際の必須条件になっている事がほとんどです。
経費計上が明確:事業として運行する為、ガソリン代や車の維持費などを経費として計上しやすくなります。


※知っておきたいデメリット
・保険料の増加:自家用車用の任意保険(いわゆる「一般自動車保険」)は使えません。
必ず「事業用(黒ナンバー)自動車保険」に加入する必要があり、一般的に保険料は自家用よりもたくなります。
・届出の手間:運輸支局へ足を運び、書類を提出する手間がかかります。
・義務の発生:運転日報や車両点検記録などの法定帳簿を作成・保管する義務が生じます。


~黒ナンバー取得までのステップ(最短ルート)~
黒ナンバー取得に必要な手続きは、大きく分けて「運輸支局での届出」と「軽自動車検査協会でナンバー交換」の二段階です。

事業開始の届出(運輸支局)
管轄の運輸支局または自動車検査登録事務所へ行き、「貨物軽自動車運送事業」の届出を行います。


必要な主な書類と概要について
・「貨物軽自動車運送事業経営届出書」
営業所の名称、車両台数、休憩施設の概要などを記載
・「運賃料金設定届出書」
運送で適用する運賃料金記載。(例:○○円/km、○○円/件など)
・「事業用自動車等連絡書」
軽自動車検査協会でナンバーを交付する際に必要な書類。この書類は運輸支局で届出が受理された後にもらえます。


~ナンバープレートの交換(軽自動車検査協会)~
運輸支局から受け取った「事業用自動車等連絡書」を持って、軽自動車の車検を行う軽自動車検査協会(軽検協)へ行きます。
1.軽検協で必要な手続きを行い、車検証の「自家用・事業用の別」欄を「事業用」に変更してもらいます。
2.窓口で黒ナンバープレートを購入し、自身の車両に取り付けて完了です。
・必要となるもの:車検証、住民票の写し、事業用自動車等連絡書、ナンバープレート代など。
・所要時間:書類に不備がなければ、1日で両方の手続きを完了させることも可能です。

黒ナンバー取得後の最重要チェックポイント
無事に黒ナンバーを取得したら、事業を継続するために次の2点を必ず確認してください

運行管理の徹底(法定帳簿)
軽貨物運送事業者は、安全は運行を確保するために以下の帳簿を作成・管理する義務があります。
・運転日報:運転者の氏名、走行距離、休憩時間などを記録します。
・車両点検記録:日常点検、定期点検の結果を記録します。


事業用自動車保険へ加入
前述の通り、黒ナンバーの車両は自家用保険ではカバーされません。
・必ず事業用保険に切り替えましょう。事故の際に対人・対物賠償が無保険扱いになるリスクを避ける為です。
・保険会社によっては、事業用の貨物軽自動車に対応していない場合もあるため、事前に確認が必要です。


まとめ
黒ナンバーは、単なる色違いのプレートではありません。
それは、あなたがプロの軽貨物運送事業者として、法律を遵守し、お客様から運賃をいただく責任と義務を負っていることの証明です。
手続きは少し手間がかかりますが、一度取得してしまえば、大きな契約や安定した仕事を獲得するチャンスが格段に広がります。
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